第7章 出来損ないの魔女【ヴィル・シェーンハイト】
「………せ、生理…でして。」
「……………あ、あんたねぇ…。」
「ごっ、ごめんなさい!!」
「……謝る事では無いわよ。……はぁ。」
身体の事情なら仕方ない。と身体を起こすと彼女もそれに習うようにベッドに座り込み下を向いた。
我慢できないほど自分は自制の効かない人間ではないが、一つだけ引っかかることがある。
「何で良いんですか?なんて言ったのよ…。何もこうなるのが分からなかった訳じゃ無いでしょ?」
なぜ夜更かし。という言葉を甘い口付けの後に伝えたのに彼女は嬉しそうに『良いんですか?』などと言ったのだろうか。思わせぶりにしては少々意地の悪い言葉遣いだ。
「わ、私、生理周期狂わないからヴィルさん分かってると思ってて。…あの。一緒に夜更かしして…えっと。沢山甘えられるかな…って。……えっと…。」
不安気な顔に__ハッ。と自分がしてしまった発言の軽率さに罪悪感が込み上げる。確かに何時も彼女の生理周期は一定なので勝手に覚えてしまい、それに合わせて自分は行動していた。