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【ツイステ/短編集】◆ SCaT !!◆

第5章 タルトタタン【トレイ・クローバー】





「…心の1番強い思いを言葉にしてしまう。
そんな魔法の薬。…ただそれだけだ。」


ずっと、コチラを見つめる瞳が何を言いたいのか
わかっていたけれど、待っていた。


「…急かしたくは無かったんだ。」
「………トレイ先輩……っ…。」

「それでもどうしても食べたくて。
君の一番好きなタルトをわざわざ作った。」


何かを言おうと口が動くのをソッと唇で塞いだ。


「この紅茶には甘いタルトがよく合うしな。」


とても甘い、林檎とキャラメリゼの味がした。


「……嘘はつかせないぞ?」
「…わ…私、トレイ先輩が…好きです。」


俺は案外、疑り深くて臆病な性格だから。


「俺もがすきだよ。」
「………え?」


視線や仕草で察していても
信じられなかったんだ。


「俺ばかり君を好きだと
男して格好がつかないと思ってな。
卑怯な真似をして悪かった。」


何時も頭から離れない位、君が好きだから。
心の1番強い思いを知りたかった。



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