• テキストサイズ

【ツイステ/短編集】◆ SCaT !!◆

第4章 平凡な黒真珠 【ジェイド・リーチ】





「ふっ、ふふっ。なんですか、それ。
嫌味ですか?…それとも褒めてるんですか?」


彼女は特段何かが優れているという訳でわない。
容姿が端麗であるとか、声が美しいとか、
頭脳が明晰だとか、やたらと品がいいとか。
そんな特質すべき点は1つも見当たらない。


「貴方にはそれしか取り柄が無いでしょう。」

「そうですね、私にはソレしかありません。」


きっと街ですれ違っても気にもとめない。
そんな人間のはずなのに。


「ソレがあるだけで、良いんですよ。」


笑顔がやたらと柔らかくて隣にいると心地良い。


「…貴方が居なくては、息が詰まるんです。」


当たり前の様に隣に座って、当たり前に息をする。
そんな当たり前も彼女がいなければ
出来なくなってしまうんだ。


「……ジェイド先輩、私……。」


彼女が何かを言おうとした瞬間。
―ガシャーンッ。とけたたましい音が鳴った。

/ 70ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp