第2章 仮面の裏側 【フロイド・リーチ】
「終わってすぐ、出てけ。って言ったらさ、その女なんて言ったと思うー??」
「ん、んー、何でしょうか。そんなの酷い!!とか?流れ的にそんな感じですかね?」
「ぶっぶーっ!!正解は、え、帰って良いんですか?やったぁ!!でしたー!!」
「え、た、確かに妙な女…ですね。」
帰って良いんですか?やったぁ!と言って慌てて部屋から出ようとする女を俺は捕まえた。
「俺ね、それ聞いて気がついちゃったんだよ。」
「…なにを、ですか?」
自然に上がる口角をそのままにして、俺は機嫌よく妙な女の耳元でソッと囁いた。
「君、小エビちゃんでしょ?って。」
「……え、いきなり何を言い出すんですか!?」
腕の中で目を見開く顔がとても可愛いくて身体の底の方からブワッと熱が沸騰した。