第9章 人類の希望→感情の変化
しかし他の人間は違った。
「おいおい・・・あのミカサって奴とフーリって奴も人間かどうか疑わしいぞ。」
「念のために解剖をした方がいいんじゃねえか?」
ミカサは目を見開いた。
冷や汗が顔を伝った。
アルミンも動揺を隠しきれていなかった。
フーリは無言のままじっと憲兵団を睨んでいた。
「待ってください!!俺は化け物かもしれませんが、あいつらは関係ありません!!」
エレンは必死でフーリ達をかばった。
「かばうってことはますます疑わしいぞ!」
「いいから・・・黙ってください!!!!!」
突然エレンが叫んだ。
審議所はとたんに静まり返った。
「大体あなた方は、巨人を見たことがないのに何がそんなに怖いんですか?人類のためというなら、力をもっているあなた方が動かなくてどうする?!この・・・腰抜けどもめ。」
エレンは言いたいことを言っている。
しかし・・・正しいことを言っている。
その通りだ・・・エレン。
「いいから黙って・・・全部俺に投資しろおおおお!!」
「エレン・・・あんたって本当に死に急ぎ野郎だな。」
フーリは苦笑してリヴァイを見た。
ああ・・・エレン、たたでは済まないかも。
ドカッ
リヴァイはエレンの顔を思いっきり蹴った。
ドカッ ガシャン ドコッ バアン
リヴァイはエレンを蹴りまくった。
「これは持論だが・・・躾に一番効くのは痛みだと思う。」
フーリは見ていられないという様に目を伏せてため息をついた。
あのチビは必要な演出として蹴っているんだろう。
しかし・・・蹴りすぎだろ。
隣ではミカサが今にも飛び出しそうになっていて、アルミンが抑えていた。