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生きる意味と生きる希望を

第8章 初陣


ズシン ズシン

エレンの歩くスピードが若干落ちたように思える。

いくら巨人と言えど、重いと感じるらしい。

「エレンのスピードが落ちた!巨人もどんどん入ってくるぞ!」

フーリはミカサに向かって叫んだ。

ミカサはこくんと頷き、アルミンと共に前方からくる2体の巨人討伐に向かった。

「う・・・うわああああああああああ!」

左の方向から兵士の悲鳴が聞こえた。

目をやると、口に入れられそうになっている兵士の姿があった。

フーリは全力で向かうが、間に合いそうもない。

「このままでは!・・・何?!」

突然口に入れられた兵士が外に放り出された。

いや、突然ではない。

イアン班長だ。

イアン班長が兵士を引っ張り出し、身代わりになったのだ。

「イアン班長!!!」

フーリは叫んだ。

しかし・・・イアンは喰われてしまった。

フーリはぎゅっと目を瞑ってから、巨人を倒した。

「うっ!」

フーリは左腕を抑えた。

巨人を倒す際に、左腕が巨人に当たったのだ。

捻挫でもしたかもな・・・

フーリは顔を歪めながらもまた別の巨人を削いだ。

こんな状況の時、あのチビだったらどうするのだろう・・・

・・・ってなんでチビのことばっかり考えているんだ!私は!

それじゃまるで・・・私が・・・あのチビのことを・・・

そして頭の中にあのキスを思い出してしまった。

「ああ、イラつく!命の危険ってときに何を私は!」

フーリが一人で怒っているときだった。
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