第8章 初陣
「はあ・・・はあ・・・はっ!」
ザシュ
どれくらいたっただろうか。
アルミンを信じて巨人討伐に向かったものの、巨人が多すぎてきりがない。
同期も先輩の兵士達ももう何人も死んでいる。
フーリとミカサは首席のため、巨人を着々と倒していた。
しかし、人間は人間。
スタミナ切れもやってくる。
フーリは息切れしつつも巨人と戦っていた。
「くそっ・・・こんなんじゃ死ぬだろ!しっかりしろ私!このままじゃ・・・あのチビには認めてもらえない!」
何度も自分にそう聞かせていた。
フーリが手を膝について呼吸を整えている時だった。
ズシン ズシン
何やらとても重みのある足音が聞こえてきた。
「もしかしたら・・・!」
フーリは音のする方へ振り返った。
そこには大きな岩を持ち上げて歩いている巨人ーエレンがいたのだった。
アルミンは説得に成功したのか!
心の中でほっとしながら、エレンの巨人のもとへ向かった。
立体起動で向かう途中、巨人に遭遇したがフーリは動揺しなかった。
「私の道を・・・ふさぐなああああ!!」
フーリは力を込めてブレードを振るう。
刃は巨人のうなじを綺麗に削ぎ落した。
「チッ、無駄な体力を使った。」
フーリは愚痴をこぼした。
さっさと行かないとな。
フーリはスピードを上げた。
そしてエレンのもとへ近づいた。
そこにはアルミンとミカサの姿があった。
「ミカサ、もう来てたんだな。」
フーリはミカサの隣へ並んだ。
「うん。エレンは意思を取り戻して岩を運んでいる。私たちはエレンの邪魔をする巨人を倒さなくてはいけない。」
ミカサは巨人達を睨みつけた。
「はは・・・。そうだな。だったらやらないとな!」
フーリはエレンよりも前に出た。
ミカサもそれに続く。
「ミカサ!どんどん行くぞ!」
「わかった!」