第8章 初陣
駐屯兵団兵士と訓練兵はピクシス司令よりエレンを守るため、壁の端に待機し巨人を集める命令が出た。
駐屯兵団精鋭班は集まらなかった巨人がエレンを邪魔しないように巨人討伐が目的となった。
アルミンは壁の端にて巨人集めの方になった。
「エレン、がんばってくれよ。二人とも、エレンを頼んだよ。」
アルミンはそう言って持ち場へ行った。
精鋭班班長のイアン、リコ、ミタビと共にエレンとフーリとミカサは岩のもとへ向かった。
岩のもとまでは少々距離があり立体起動を使わなければならなかった。
立体起動のポイントまではもちろん走る。
「あんたにやってもらわないと困るからね。この作戦のせいで何人が命を落とすことになるか・・・。とにかく失敗はするなよ!」
リコが走りながらエレンに向かって命令口調で言った。
その雰囲気に押されつつもエレンは
「はい!!」
と答えたのだった。
リコ班長はこの作戦に余り賛成ではなさそうだな。
フーリは心の中で思った。
それに比べてイアン班長は作戦に前向きだな。
いや・・・前向きというよりはやらなくてはいけないという使命感の方が強いのか。
フーリがそんなことを考えているうちに立体起動ポイントに到着した。
フーリ達はアンカーを発射させ、民家の屋根に移った。
アルミン達が巨人を引き寄せてくれているおかげで岩の付近には巨人がいなかった。
そろそろかな・・・。
「エレン!今だろ!!」
フーリはエレンに呼びかけた。
「わかった!!」
エレンは返事をしたと同時に手を噛み千切った。
見てるこっちが痛い・・・
フーリが顔をしかめた。