第8章 初陣
フーリとピクシスはエレン達のもとへ行った。
「エレンもミカサもアルミンも・・・無事だったんだな。」
フーリはほっとした。
「ああ。気分は最悪だけどな。」
エレンが苦笑した。
それはそうだろう。
アルミンによるとエレンは駐屯兵士に大砲を撃たれたらしい。
「災難だったな・・・。まあ、今は作戦に集中しよう。」
フーリは慰めつつ、現実に戻した。
作戦はエレンが巨人化し、民家を潰している大岩を運んであけられてしまった壁の穴を防ぐというもの。
フーリとミカサはイアンの班に入り、エレンを邪魔する巨人を倒すことが使命だ。
人類に初めて勝機が生まれた。
「これなら人類も勝てるかもしれない・・・。そう思わない?フーリ。」
ミカサがフーリに聞いてきた。
「悪いけど私はどうでもいいことだな。私はただチビに自分の調査兵団入団を認めてほしいだけだから。」
フーリは相変わらずの返事をした。
それでもミカサはうれしかった。
フーリが「命」を大切にしていることが。
「フーリはフーリなんだね。でもエレンは守ってくれよ。」
アルミンが念を押した。
「当たり前だ。生きるためには任務遂行あるのみだから。」
フーリは素っ気なく言った。