第8章 初陣
補給所にはなぜか憲兵団のものと思われる銃があった。
・・・あの欠片を思い出す。
「外の巨人はあの巨人が倒してくれているし・・・とにかく中の巨人を倒そう!」
アルミンの提案で補給所内の七体の巨人を倒し、補給することになった。
戦闘力の高い七人(ミカサ、ライナー、ベルトルト、アニ、ジャン、コニー、サシャ)が巨人討伐。
ほかの訓練兵で銃を使い、巨人の目をつぶし討伐補佐。
フーリだけは例外で万が一巨人討伐に失敗した場合にフォローをする。
「チャンスは一回きりだ。・・・失敗は許されない。」
アルミンが緊張した面持ちで言った。
訓練兵達は補給場所へリフトで降りた。
フーリと巨人討伐担当の七人は、天井の柱に待機した。
リフトに気が付いた巨人たちはじりじりと寄ってくる。
訓練兵達は恐怖でおびえながらも、必死で銃を構えた。
「まだだ、もっと引き付けて・・・今だ!撃て!」
マルコの合図で一斉に銃を発射した。
弾は見事目に命中した。
柱で待機していた七人は飛び降りて、うなじを削いだ。
「よし!討伐成功だ!・・・違う!コニーとサシャだ!」
アルミンは叫んだ。
コニーとサシャはうなじ部分よりそれてしまった。
二体の巨人が2人に向いた。
「私を忘れるなよ?」
フーリはまずコニーの倒し損ねた巨人を削ぎ、サシャに襲い掛かろうとして倒れた巨人を次に削いだ。
「討伐成功・・・。コニー、サシャ、死んでないか?」
フーリは二人に向き直った。
「あ・・・ああ。ありがとな。」
コニーはほっとしたように礼を言った。
「フーリ~!!ありがとうございます!!」
サシャはフーリに抱き付いて半泣きした。
「まだ助かったわけではない。泣くな。」
フーリはサシャに素っ気なく言った。
「よし!急いで補給しよう!」
アルミンがみんなに呼びかけた。
訓練兵達はすぐにガスを補給した。