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【TWISTED-WONDERLAND】夢物語ヒロイン!

第5章 【真紅の暴君】前編


◇◆◇◆◇◆


支度を整えて、私達はオンボロ寮から出た。


昨日私とグリムが掃除したメインストリートを、4人で歩いてく。


グリム
「おうおう、どけどけ〜い!今日からナイトレイブンカレッジの生徒である、オレ様のお通りなんだゾ!」


グリムは昨日に引き続き、超ご機嫌な様子。


グリム
「見ろ、この首輪を。オマエのダッセー首輪と違って、めっちゃキマッてるんだゾ」


グリムはエースをからかうように、魔法石の首輪を見せびらかす。


グリム
「しかもオマエ、今は魔法がつかえないんだろ?今日は一日、雑用係として学校の掃除でもしてたらいいんだゾ」


エース
「ぐぬ〜〜〜!」


グリム
「にゃっはー!いい気分!」


ユウ
「こらこら、可哀想でしょ」


グリムは、馬鹿にされたことめっちゃ根に持ってるみたい。


エース
「お前ら、オレが魔法使えるようになった時覚えてろよ!」


ユウ
「ら!?僕も!?」


何で!?


デュース
「昨日学園長から騒ぎは起こすなと言われたばかりだろう……」


ユウ
「そーだそーだ!また喧嘩とかやめてよね」


って、グリムは私が止めなきゃいけないのか……監督生ってそういうことだよね。


うう、私にできるかなぁ……


デュース
「とにかく、魔法が封じられたままでは、授業もろくに受けられない。ローズハート寮長に謝って外してもらったらどうだ?」


エース
「くそ〜。超納得いかねぇ〜!!」


ユウ
「文句言いたくなる気持ちも分かるけど……それは、まず謝ってからだよ」


結局は盗み食いをしたエースが悪い、って話だし。


ユウ
「デュース、僕もハーツラビュル寮について行っても大丈夫かな?」


デュース
「いいんじゃないか?他寮への行き来は、校則では禁止されてなかったはずだ」


ユウ
「よかった」


エースに一緒に行くって約束したのに、入っちゃダメだったらどうしようかと思った。


グリム
「まだ授業が始まるまで時間があるし、オレ様、別の寮も興味あるんだゾ。エースが謝りに行くついでに見学してやろう」


エース
「見世物じゃねーぞ!ちくしょー!」


メインストリートにエースの叫びが響いた後……


グリムの笑い声も響いてしまったのは、言うまでもない。


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