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【TWISTED-WONDERLAND】夢物語ヒロイン!

第5章 【真紅の暴君】前編


ユウ
「ねぇ、エース。タルト食べたことは、寮長さんには謝ったの?」


首輪のこと怒ってばっかいるけど、自分も悪いって自覚はあるのかないのか。


エース
「う……」


ユウ
「謝ってないんでしょ」


エース
「……オレ、ユウなら絶対に寮長が横暴だって言ってくれると思ってたんだけどぉ?」


ユウ
「拗ねてもダメ。盗み食いしたのが悪い」


エース
「えぇ〜、マジでぇ〜……?」


いや〜、それにしても、今朝はめっちゃ馬鹿にした相手に共感を求めにくるなんて……エースって、意外に素直なのかな。


馬鹿にされたことも、今思うと年相応の男の子感あって可愛い気がしてきた。


私は、笑いそうになるのを堪えながら、エースの目を見つめた。


ユウ
「もう遅いし、今日はここに泊まっても良いから、明日は謝りに行くんだよ?」


さすがに寮生にするのは無理だけど。


グリム
「食べ物の恨みは恐ろしいんだゾ。アッ!そういえばオレ様も、まだ学園長からツナ缶もらってねえんだゾ!」


グリムのツナ缶の件は置いといて、ポンとエースの背中を叩く。


ユウ
「明日には寮長さんの怒りも冷めてるだろうし、謝ればきっと許してくれるよ」


エース
「はぁ……わかったよ。謝ればいいんでしょ」


観念したように答えた後、エースはムスッとした表情で私を見る。


エース
「……ユウが提案したんだから、一緒に来いよな」


ユウ
「任せなさい」


「一緒に来い」だって、可愛いな〜もう!


エース
「じゃ、とりあえず今日はどこで寝ればいい?」


グリム
「オメー、本当に泊まる気か」


エース
「ユウも泊まって良いって言ったし?」


ユウ
「はいはい」


でも、どこで寝てもらうかは考えてなかった。


グリム
「オレ様とコイツの部屋以外、まだどこの部屋も埃だらけなんだゾ。寝るなら自分で掃除しろ」


エース
「げっ、掃除とか絶対やだ」


ユウ
「僕らの部屋以外だと、この談話室くらいしか……」


エース
「ユウ〜、部屋に泊めてよ」


ユウ
「えっ」


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