【TWISTED-WONDERLAND】夢物語ヒロイン!
第3章 【WelcomeToTheVillains'World】後編
デュース
「はぁ〜〜〜〜っ…………」
学園長室から出たところで、デュースが盛大な溜息をつく。
デュース
「退学免除……力が抜けた」
エース
「やれやれだねー」
ユウ
「一気に疲れが来た感じ」
2人は、学園長と話してる時は平然としてたけど、本当はずっと緊張してたみたい。
ユウ
「一時は本気で焦ったもんね……許してもらえて、本当に良かった」
グリム
「らんららん♪」
グリムは、まだご機嫌に歌ってる。
グリム
「明日からオレ様も、ナイトレイブンカレッジの生徒なんだゾ!オマエたちなんかぶっちぎって、学年首席になってやるんだゾ〜〜〜!」
エース
「ユウと2人で1人の半人前のクセして、よく言うぜ。……まー、良かったんじゃないの?」
デュース
「明日からは同級生だな。ユウ、グリム」
ユウ
「うん!」
あー、でも……
ユウ
「上手くやっていけるかなぁ……初対面でバカにしてくるような人も居るみたいだし」
エース
「うっ……まだ根に持ってんのかよ」
ユウ
「まぁ、冗談はさておき……不安なのは、本当だよ」
魔法が使えない私、モンスターのグリム、誰からも普通に受け入れて貰えるとは思えない。
デュース
「魔法が使えないくせにバケモノを前に腹を括ったお前は、なかなか根性キマッてたぞ。あの気合いがあれば、この学校でもナメられないでやっていけるだろ」
ユウ
「うん……?」
拳を作って話すデュースからは、ドワーフ鉱山でエースにキレた時みたいな雰囲気が出ていた。
いや、元気付けてくれるのは嬉しいけど……
エース
「あのさ、たまに出てくるそのワル語録はどうしちゃったわけ?」
デュース
「エッ!?そ、そうか?普通だろ?」
ユウ
「うーん?普通とはちょっと違うような……」
なんか変わってるな〜、デュースって。