【TWISTED-WONDERLAND】夢物語ヒロイン!
第3章 【WelcomeToTheVillains'World】後編
クロウリー
「ユウくん。貴方は間違いなく、この学園の未来に必要な人材となるでしょう。私の教育者のカンがそう言っています」
ユウ
「は、はぁ……」
急にそんなこと言われても、どう反応したら良いか分からない。
クロウリー
「トラッポラくん。スペードくん。2人の退学を免除するとともに────ユウくん。貴方に、ナイトレイブンカレッジの生徒として学園に通う資格を与えます!」
「「「「えぇっ!?」」」」
ユウ
「せ、生徒として!?」
クロウリー
「ええ。何せ私、とびきり優しいので」
ユウ
「で、でも、魔法が使えない者を入学させるわけにはいかないんじゃ……」
クロウリー
「その通り。なので、ひとつ条件があります」
条件?
クロウリー
「貴方は、魔法が使えない。魔法士としては論外です。満足に授業を受けることすら出来ないでしょう。そこで──グリムくん」
学園長の目が、私からグリムに移る。
クロウリー
「君は今日、魔法士として十分な才能を持っていることを私に証明しました。よって、ユウくんと2人で1人の生徒として、ナイトレイブンカレッジの在籍を認めます」
グリム
「ふな゙っ!」
ユウ
「!」
それって……グリムも入学できるってこと?
グリム
「オ……オレ様も、この学園に通えるのか……?雑用係じゃなく、生徒として?」
クロウリー
「はい。──ただし!昨日のような騒ぎは二度と起こさないように!いいですね?」
グリム
「ふな……ふなぁ………ユウ、オレ様………」
目に涙を浮かべるグリムを見て、私は蹲み込んで笑いかけた。
ユウ
「よかったね!グリム!」
グリム
「ふなぁ〜〜〜!!やったんだゾ!!」
パチン!
嬉しさのあまりジャンプするグリムとハイタッチ。
正直、自分の入学より、グリムの入学の方が嬉しかった。