【TWISTED-WONDERLAND】夢物語ヒロイン!
第3章 【WelcomeToTheVillains'World】後編
クロウリー
「お…」
ユウ
「?」
お?
クロウリー
「おお……おおお……………!!!お〜〜〜〜〜〜〜ん!!」
ユウ
「うわ!?学園長!?」
グリム
「なんだコイツ!いい大人が突然泣き出したんだゾ!?」
それも大号泣!
クロウリー
「この私が学園長に務めて早ン十年……ナイトレイブンカレッジ生同士が手と手を取り合って、敵に立ち向かい、打ち勝つ日がくるなんて!」
デュース
「んなっ!?僕は、こいつと手なんか繋いでいません!」
エース
「オレだってヤだよ気持ちわりーな!」
ユウ
「素直か」
手と手を取り合うって、そのまま手を繋ぐって意味じゃないんだけど……
エース
「つーか学園長、歳いくつ!?」
クロウリー
「私は今、猛烈に感動しています」
エースの疑問には答えず、学園長はハンカチを取り出しながら私達の顔を見回した。
クロウリー
「今回の件で確信しました。ユウくん」
ユウ
「はい」
クロウリー
「貴方には、間違いなく猛獣使い的才能がある!」
ユウ
「猛獣使い!?」
確か昨日も言われたっけ……それってどんな才能!?
クロウリー
「ナイトレイブンカレッジの生徒たちは皆、闇の鏡に選ばれた優秀な魔法士の卵です。しかし、優秀が故にプライドが高く、我も強く、他者と協力しようという考えを微塵も持たない個人主義かつ自己中心的な者が多い」
グリム
「ほとんどいいこと言ってねーんだゾ」
それは、まぁ……わかる気がする。
私は、協力する前のエースとデュースを思い出した。
クロウリー
「貴方は、魔法が使えない。ですが、恐らく使えないからこそ、魔法を使える者同士をこうして協力させることが出来た。きっと、貴方のような平々凡々な普通の人間こそが、この学園には必要だったのです!」
エース
「全然いいこと言ってなくね!?」
ユウ
「平々凡々って……」
まぁ否定できないけど……言い方!ムカつくな!