【TWISTED-WONDERLAND】夢物語ヒロイン!
第3章 【WelcomeToTheVillains'World】後編
ナイトレイブンカレッジ-鏡の間
帰って来れた……と安心したのも束の間。
クロウリー
「──エッ!?本当に魔法石を探しにドワーフ鉱山へ行ったんですか?」
私達から受け取った魔法石を手に、学園長はなんてことを言う。
「「「「へっ?」」」」
私達は、その言葉に耳を疑った。
クロウリー
「いやぁ、まさか本当に行くなんて……しかも、魔法石を持って帰って来るなんて思っていませんでした」
ユウ
「だ、だって学園長……一晩待ってくれるって」
クロウリー
「確かに言いましたが、本当に行くとは思いませんでした。……粛々と退学手続きを進めてしまっていましたよ」
グリム
「んがっ!なんて野郎なんだゾ!オレ様たちがとんでもねーバケモノと戦ってる時に!」
こ、この、この野郎……!!
非常に学園長の顔をぶん殴りたくなった。
クロウリー
「バケモノ?」
エース
「モンスターが出てきたんスよ。本当、めっちゃエグいわ強いわで大変だったんすけど!?」
ユウ
「ゴーストだけならまだしも、あんなのが出るなら前もって教えて下さいよ」
学園長は、魔法を使いすぎて疲れ切ったグリム達を見て、次に山道で思いっきり転んで所々生傷をこさえた私を見た。
クロウリー
「詳しく話を聞かせてもらえますか?」
◇◆◇◆◇◆
私達は、学園長に連れられて鏡の間から学園長室に移動した。
広い部屋にあるのは、学園長の執務用の机と……グレート・セブンの肖像画。
肖像画は、昨日見た棺みたいに、それぞれ宙に浮かんでいた。
私達は、学園長にドワーフ鉱山での出来事を説明する。
クロウリー
「ほほぅ。炭鉱に住み着いた謎のモンスター。それを4人で協力して倒し、魔法石を手に入れて学園に戻ってきたと?」
エース
「や、協力したっつーか……」
デュース
「たまたま目的が一致したというか……」
また言い訳みたいなことを……そんな認めたくない?
ユウ
「3人が戦ってくれたから、魔法石を手に入れることが出来たんです」