第1章 【WelcomeToTheVillains'World】前編

？？？
「それまでの世界に別れを告げ、新しく生まれ変わる。あの扉の意匠には、そんな思いが込められているのです」


ユウ
「は、はぁ……」


世界に別れを告げ……生まれ変わる……


？？？
「……おっと！長話をしている場合ではありませんでした。早くしないと入学式が終わってしまう」


私の頭の中を、嫌な予感がよぎった。


？？？
「さあさあ、行きますよ」


男の人に背中を押されるけど踏み止まって、私は一歩距離を取る。


ユウ
「その前に、ここは一体どこですか？それと、失礼ですが……貴方は誰ですか？」


？？？
「おや？君、まだ意識がはっきりしてないんですか？空間転移魔法の影響で記憶が混濁してるんですかねぇ……」


空間転移……


ユウ
「魔法！？」


？？？
「まあいいでしょう。よくあることです」


ユウ
「ちょっと待って下さい。魔法って何ですか」


？？？
「では、歩きながら説明してさしあげます」


一人で勝手に納得した男の人は、背の低い私を見下ろして、


？？？
「私、優しいので」


仮面の奥の目を細めて、ニッコリと笑った。


人の話を聞けええ！！


◇◆◇◆◇◆


建物の中庭的なところを歩きながら、私は仮面の男の人に連れられ『鏡の間』とかいう部屋に向かって歩いてく。


？？？
「ごほん。ここは『ナイトレイブンカレッジ』」


歩きながら、男の人は話し始めた。


？？？
「世界中から類稀なる才能を持つ魔法士の卵が集まる。ツイステッドワンダーランドきっての名門魔法士養成学校です」


ツイステッドワンダーランドって何？ナイトレイブンカレッジ？カレッジってことは、どこかの大学？私まだ16なんだけど！


？？？→クロウリー
「そして私は、理事長よりこの学園を預かる校長。ディア・クロウリーと申します」


ユウ
「色々聞きたいことがあるんですけど……」


クロウリー
「どうぞ」


ユウ
「ま……まほうし？って何ですか？」


もう、一つずつ聞いていくしかない。