【TWISTED-WONDERLAND】夢物語ヒロイン!
第2章 【WelcomeToTheVillains'World】中編
ビシッ バシッ
空を切る音と共に鞭が飛んで来て、グリムとエースを容赦なく打った。
エース
「いでーっ!」
グリム
「ふぎゃーっ!2日連続でいてぇんだゾーー!」
クロウリー
「愛の鞭です!この私から逃げようなんて100年早いんですよ!」
ユウ
「学園長ぉ……」
クロウリー
「はぁ……先ほど『騒ぎを起こすな』と言ったばかりのはずですが?」
頭を抱えて目に涙を浮かべる私を見て、学園長は盛大な溜息を吐いた。
クロウリー
「しかも、グレート・セブンの石像を黒焦げにするなんて!よほど退学にさせられたいと見えます」
エース
「ちょっ!それは勘弁!」
クロウリー
「ユウくんも、これではグリムくんを監督しているとは言えませんよ」
ユウ
「ごめんなさい……一応止めようとはしたんですが、やっぱり魔法に飛び込む勇気は無くて」
うう、まさか仕事も始めてないうちに怒られることになるなんて……
クロウリー
「まったく……」
学園長が、私からエースに目を移す。
クロウリー
「君、学年と名前は?」
エース
「エース・トラッポラ。……1年デス」
クロウリー
「ではトラッポラくん、グリムくん、そしてユウくん。3人には、罰として窓拭き掃除100枚の刑を命じます!」
グリム
「にゃっ!?もとはといえば、ソイツがオレ様たちをバカにしたからいけないんだゾ!」
エース
「ええっ!?オレもぉ!?」
クロウリー
「当たり前です!」
私も連帯責任だよね、当然……
クロウリー
「放課後、大食堂に集合。いいですね」
ユウ
「はい……」
エース
「へぇ〜い……」
グリム
「昨日から散々なんだゾ〜!!」
それ私のセリフ!!
初日からこんなことになるなんて、これから先の生活が思いやられる……!
エースは授業を受けに校舎へ行き、学園長も去り……
私とグリムは、まずハートの女王の石像を綺麗にするところから、メインストリートの掃除を始めた。