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【TWISTED-WONDERLAND】夢物語ヒロイン!

第2章 【WelcomeToTheVillains'World】中編


エース
「死者の国の王!魑魅魍魎が蠢く国を1人で治めてたっていうから超実力者なのは間違いない」


頭が燃えてるっていうか、髪が炎そのものって感じ……なんかグリムの耳に似てるや。


エース
「コワイ顔してるけど、押しつけられた嫌な仕事も休まずこなす誠実な奴で、ケルベロスもヒドラもタイタン族も全部コイツの命令に従って戦ったんだってさ」


ユウ
「閻魔大王てきな?」


エース
「?エンマ?」

ユウ
「あ、いや、なんでもない」


伝わらなかった……この世界に日本の文化は無いものと思った方が良いかもしれない。


グリム
「ふむふむ。実力があるのに驕らないってのはだいじなことなんだゾ」


ユウ
「グリムはすぐ驕るけど」


グリム
「うるせーっ!」


だって本当のことじゃん。


グリム
「最後に、この角が生えてるヤツは?」


私は7つ目の石像を見上げた。


エース
「魔の山に住む、茨の魔女。高貴で優雅、そして魔法と呪いの腕はこの7人の中でもピカイチ!」


ユウ
「茨の魔女……」


なんだろう……


ユウ
「…………?」


この石像だけ、なんとなく見覚えがある気がする。


エース
「雷雲を操って嵐を起こしたり、国中を茨で覆い尽くしたり、とにかく魔法のスケールが超デカイ。巨大なドラゴンにも変身できたんだってさー」


うーん……思い出せない……


グリム
「おぉ〜、ドラゴン!全モンスターの憧れだゾ!」


グリムが目を輝かせる。


なんだか、凄さと怖さが入り混じった偉人達だな〜……


でもエースの様子から見て、魔法士を目指す人にとっては憧れの対象なんだということが窺える。


この石像の偉人達が、具体的にこの学校とどういう関わりがあるのかは、分からないけど……


エース
「クールだよな〜」


エースは尊敬の眼差しで、そう呟いた後……


エース
「……どっかの狸と違って」


グリムに向かって、意地悪く笑った。


ユウ
「……えっ」


さっきまでの人懐っこそうな笑顔はどこへ!?


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