【TWISTED-WONDERLAND】夢物語ヒロイン!
第2章 【WelcomeToTheVillains'World】中編
規律違反=即打ち首
ユウ
「なにそれコワッ」
グリム
「こ、こえーんだゾ!」
???
「クールじゃん!オレは好き。だって、優しいだけの女王なんてみんな従わないだろ?」
ユウ
「うーん……」
グリム
「確かに。リーダーは強い方がいいんだゾ」
ユウ
「でもだからって、即打ち首は酷過ぎない?」
国民がマッドなら女王もマッドだったに違いない。
グリム
「っていうか、オマエは誰だ?」
???→エース
「オレは、エース。今日からピカピカの1年生。どーぞヨロシク♪」
茶髪の男子……エースは、軽い口調で私達に名乗り、人懐っこそうな笑顔を浮かべる。
よく見ると中々カッコイイかも。
グリム
「オレ様は、グリム!大魔法士になる予定の天才だゾ。こっちの冴えないのは、ユウ。オレ様の子分なんだゾ」
おいコラ!
エース
「ユウ?珍しい響きの名前だな」
ユウ
「子分じゃないけど!よろしく」
グリム
「なあなあ、エース。それじゃ、あっちの目に傷のあるライオンも有名なヤツなのか?」
エース
「もちろん!」
グリムは石像に興味津々みたい。
エース
「これはサバンナを支配した、百獣の王。でも生まれながらの王じゃなく、綿密に練った策で王座を手に入れた努力家だ。王になったあと、嫌われ者のハイエナも差別せず一緒に暮らそうって提案した」
グリム
「おおっ、ミブン?っていうのに囚われないヤツはロックなんだゾ!」
ユウ
「……そう、かな?」
ハイエナって、肉食な上に雑食でライオンや他の動物とは獲物の取り合いになるイメージが強いんだけど……一緒に暮らしてて、争いにはならなかったのかな。
グリム
「手前の蛸足のおばさんは、誰だ?」
エース
「深海の洞窟に住む、海の魔女。不幸せな人魚達を助けることを生きがいにしてた。お代さえ払えば、変身願望から恋の悩みまでなんでも解決してくれたらしい」