【TWISTED-WONDERLAND】夢物語ヒロイン!
第9章 【荒野の反逆者】中編
ユウ
「金髪、金髪……帽子、帽子……」
ルーク先輩を探しながら、私は一度目を擦った。
ポムフィオーレ寮は談話室も豪華で、あんまり見回すと目がチカチカしてくる……
リドル
「ルーク先輩は、去年も試合で活躍していた優秀な選手だよ。でも、あの人は、ちょっと変わっているというか……」
ユウ
「変わってる?」
デュース
「お。あそこに座ってるのそうじゃないか?」
ターゲット候補をいち早くデュースが見つけ、私たちもそちらへ目を向けた。
ケイト先輩が言っていた特徴に合った人は、談話室のソファーに腰掛けていた。
一緒に腰掛けてるのは、前に食堂で見かけた美少女みたいな美少年と、ポムフィオーレ寮寮長のヴィル・シェーンハイト先輩。
エース
「ウワッ、なんかめちゃキラキラしてる……」
ユウ
「美人……」
顔を顰めるエースの隣で、私はそう呟いていた。
いや、だってだって……本当に美人なんだもん!3人とも!
ルーク
「ノンノン、エペルくん。紅茶を飲む時、カップの取っ手に指を入れるのはエレガントではないよ」
ターゲット候補のルーク先輩が、紅茶を飲んでいた美少年ことエペルくんに優しく注意する。
エペル
「えっ……あ、はい、すみません」
エペルくんは、言われた通りカップを持ち直したけど、持ちにくそうにしてる。
グリム
「前に見た超可愛い女の子なんだゾ!」
エース
「男だっつの」
ユウ
「あんなに可愛いのに……」
あ、今は美少年に注目してる場合じゃなかった。
私が視線を戻すと、ヴィル先輩が一つため息を零す様子が見えた。
ヴィル
「はぁ、大会当日のメイク悩むわぁ……フェリシテ・コスメティックの新作下地が気になってるのよね」
ルーク
「はっはっは!毒の君(ロア・ドゥ・ポワゾン)、麗しのヴィル!」
ろ、ろあどぅぽわぞん?