【TWISTED-WONDERLAND】夢物語ヒロイン!
第8章 【荒野の反逆者】前編
やっぱり……トレイ先輩も、マジフト大会の有力選手候補だったんだ。
ケイト先輩が、一つため息をつく。
ケイト
「もー、マジ勘弁。主力選手のトレイくんがいないのしんどいし、また選手選びをし直さなきゃ」
エース/デュース
「!!選手選び?」
ユウ
「こらこら」
何に反応してんの、この2人!
その時、外から扉が開かれて、誰かがこの部屋に入って来る。
リドル
「なんだい、キミたち。怪我人の部屋にどやどやと集まって」
部屋に現れたのは、リドルくんだった。
グリム
「ふな゙っ!怒りんぼリドル!」
ユウ
「こら!なんてこと言うの!」
リドル
「怒りんぼって……キミたちがルール違反をしないなら怒らないよ」
ユウ
「ご、ごめんね、リドルくん」
ムニー!
私は、グリムの両頬をぐにーっと抓ってやる。
グリム
「いへぇいへぇいへぇんだド〜!!」(いてぇいてぇいてぇんだゾ〜!!)
反省しなさい!
リドル
「ユウは、トレイのお見舞いに?」
ユウ
「うん。トレイ先輩が怪我をしたってデュースから聞いて……」
リドル
「そう。わざわざありがとう」
ユウ
「ううん、そんな」
リドルくんが、柔らかく微笑む。
何度見ても可愛い。
エース
「……寮長って、ユウの前でだけ明らかに態度違うよな」
デュース
「しっ!聞かれるぞ」
聞こえてますが!?
リドルくんには2人の会話は聞こえなかったらしく、真っ直ぐトレイ先輩の方へ歩み寄る。
リドル
「トレイ、具合はどう?何か食べたいものや飲みたいものはある?」
リドルくんも、やっぱり心配だよね……寮長だからってのもあるかもだけど、2人は幼馴染なわけだし……
トレイ
「そんなに心配しなくても、大丈夫だって言ってるだろ?」
リドル
「でも、その怪我はボクのせいで……」
ユウ
「え?」
リドルくんのせい?
エース
「どういうことッスか?」