• テキストサイズ

【TWISTED-WONDERLAND】夢物語ヒロイン!

第8章 【荒野の反逆者】前編


ポムフィオーレ寮生B
「彼は、マジフト大会に最高のコンディションで出られないことに傷ついているんだよ!」


ユウ
「そ、それは勿論、重々承知してますが……」


ガタッと音を立てながら、先輩が席から立ち上がる。


ポムフィオーレ寮生A
「何て無神経なんだ。傷口に塩を塗り込むような真似を……」


ユウ
「!?そんなつもりはっ」


お、怒らせた!?


ポムフィオーレ寮生A
「決闘だ!手袋を拾いたまえ!」


ユウ
「ええ!?て──ブッ!?!」


先輩は、いきなり左手の手袋を外すと、それを私の顔にバシッと投げつけて来た。


グリム
「いきなり何するんだゾ!!!」


こ、これって……もしかしなくても、西洋式決闘の申し込み!?


ユウ
「何で顔に投げるんですか……普通、足元じゃ……」


ポムフィオーレ寮生A
「うるさいっ!早く拾わないか!!」


私は、ヒリヒリと痛む鼻を押さえながら、先輩の目を見つめた。


相当怒ってる目だ……話で落ち着かせるのは難しいかも……でも、だからって決闘なんて……それに、相手は怪我人なわけだし……


グリム
「ふなーーっ!!オレ様が相手になってやるんだゾ!!」


ユウ
「待ってグリム!」


私は手を伸ばして、飛び出して行きそうなグリムをなんとか押さえる。


ユウ
「グリム、」


グリムを抱き上げて、私はその耳元に小声で語りかけた。


グリム
「なんだ?作戦か?」


ユウ
「うん。作戦は、決闘は受けるけど闘わない、でいくよ」


グリム
「ふなっ!?決闘受けるなら闘うんだゾ!?」


ユウ
「闘わないの!いい?……」


話を聞くにはこれしかない……名付けて、クイックドロー作戦!!


私は、グリムを床に下ろして、先輩の手袋を拾った。


ポムフィオーレ寮生A
「ふん……」


先輩が、胸元のマジカルペンに手をかける。


ポムフィオーレ寮生A
「さあ、始──」


ユウ
「今だっ!!」


グリム
「ふなぁああ!!!」


ボウッ


ポムフィオーレ寮生A
「ウワァ!!??」


グリムが、先輩の顔面目掛けて青い炎を吹いた。


マジカルペンを構え切ってなかった先輩は、驚愕に目を見開いて、体勢を崩す。


/ 333ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp