• テキストサイズ

【TWISTED-WONDERLAND】夢物語ヒロイン!

第8章 【荒野の反逆者】前編


クロウリー
「マジカルシフト大会が近づくと、学園全体が浮つくのは確かです。それにしても、例年に比べて怪我人が多すぎる。しかも、怪我をした全員が今年の大会の選抜メンバーに選ばれると注目されていた生徒なんです」


ユウ
「!?」


グリム
「ほぉ〜ん?」


それって、つまり……


ユウ
「ただの事故じゃない……?」


クロウリー
「ユウくん、名推理です。ただ、事件とするには証拠が何もない。全ての事故は人の目があるところで起きていて、しかも目撃者は口を揃えてこう言うんです。『本人の不注意にしか見えなかった』と」


ますます怪しい……


グリム
「じゃあ、ソイツらがドジってことなんだゾ。はい、解決ぅ〜」


プリンを食べ終えたグリムは、興味なさげにその場にゴロンと寝転がった。


クロウリー
「おやおやグリムくん、投げやりですねぇ」


グリム
「だって、オレ様には関係ねーんだゾ。どうせマジフト大会には出られねーし?大会がどうなろうと知ったこっちゃねーんだゾ」


そう言って、グリムは「ペッペッ」と唾を吐く。


ユウ
「あーもう、汚いからやめてよ」


まぁ、グリムにとってやる気が起きないのは仕方ないことかもしれないけど……


クロウリー
「そうですか……とっておきのご褒美も用意していたんですが……」


グリム
「へん!その手にはもう釣られねーんだゾ!ツナ缶100缶積まれたって協力してやんね」


ユウ
「とか言って、実際に積まれたらやりそう」


グリム
「ぜぇ〜ったいやらねーんだゾ」


プイとそっぽを向くグリムを見て、私は一つ溜息を吐いた。


これはテコでも動かないな……


ユウ
「学園長、調査は僕一人で……」


私は「一人でやります」と言おうとしたけど、学園長が私の唇に人差し指を当てて言葉を遮った。


ユウ
「?」


な、なに?


学園長は、手はそのままにグリムの方を見る。


クロウリー
「では、マジカルシフト大会の出場枠……というのはいかがです?」


グリム/ユウ
「えっ!?」


今なんて!?


/ 333ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp