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【TWISTED-WONDERLAND】夢物語ヒロイン!

第8章 【荒野の反逆者】前編


学園長は感動した様子で、紅茶を一口飲む。


クロウリー
「ふぅ……いやまったく、ユウくんの生活力には感心させられますねぇ」


ユウ
「全ては学園長のお力添えあってこそでございます」


クロウリー
「気にしなくて良いんですよ。私、優しいので」


いつかお小遣いUPお願いする時の為に、学園長の機嫌はなるべくとっておく!


クロウリー
「プリンいただきます」


お上品にプリンを食べる学園長を見て、グリムはイライラした様子で口を開いた。


グリム
「つーか、何だよ頼みごとって。オレ様たちは、もう雑用係じゃねーんだゾ」


クロウリー
「おや?私は、君たちの衣食住をタダで保証するなんて一言も言ってませんが?」


ユウ
「あれ!?さっき気にしなくて良いって……」


クロウリー
「労働とは美しいものですねぇ、グリムくん。ユウくん」


ユウ
「お、脅しだ……」


学園長は仮面の奥の目を細めて、にっこりと笑う。


うう、断る選択肢がない……


私が肩を落とすと、学園長は「ごほん」と咳払いをした。


クロウリー
「では、改めて本題に入ります。実は最近、学園内で不審な事故による怪我人が続出していまして。それについての調査をお願いしたいのです」


ユウ
「ち、調査?」


グリム
「怪我人〜?」


クロウリー
「ええ。階段からの転落や、熱湯による火傷など……原因はさまざまですが、ここ数日で急に保健室の利用者が増えたんです」


どんな無茶振りを言われるかと思えば、予想とは違った方向で大変そうな内容だった。


クロウリー
「先日も階段からの転落事故があり、これで怪我人は10人目。誰も重傷には至っていないのが救いなのですが……」


ユウ
「それは心配ですね……」


グリム
「ただのおっちょこちょいなんじゃねぇのかぁ?」


グリムはテキトー言いながら、自分のを食べ終わったからと私のプリンをじーっと見つめる。


私は仕方なく、グリムに自分のプリンをあげた。


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