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【TWISTED-WONDERLAND】夢物語ヒロイン!

第8章 【荒野の反逆者】前編


レオナ
「お前……」


何を言われるのか、私は緊張して次の言葉を待っていた……その時、「おや?」と別の声が聞こえてきた。


レオナ/ユウ
「!」


私は、声が聞こえた方、レオナ先輩より後ろに目を向ける。


そこには、廊下を通りがかったらしい、アズール先輩の姿があった。


アズール
「レオナさんと、そちらは……オンボロ寮の監督生さんですか。こんなところで何をしているんです?」


アズール先輩は、レオナ先輩と私の様子を見て首を傾げる。


この人も先に出たはずなのに、何で今ここで遭遇するの?おかしくない?


レオナ
「チッ……面倒くせぇのが来やがった」


レオナ先輩は、私の肩から手を離すと、アズール先輩の方に顔を向けた。


レオナ
「テメェには関係ねぇよ。タコ野郎。とっとと失せろ」


アズール
「そう仰らず……楽しいお話なら、是非僕も混ぜていただきたい」


レオナ先輩に睨まれても、アズール先輩はにっこり微笑んで平然としてる。


意外にもレオナ先輩の方が逃げるように、踵を返して歩き出した。


アズール
「おや、よろしいんですか?まだ何か、監督生さんにお話があったのでは?」


レオナ
「………」


アズール先輩の問いかけに返事を返すことはなく、レオナ先輩はこの場から去って行った。


ユウ
「……っハァーッ」


私はまた、盛大な溜息を吐く。


レオナ先輩怖過ぎ……!


アズール
「大丈夫ですか?」


ユウ
「は、はい……あの、ありがとうございました」


アズール
「僕としては、助けたつもりはないんですがね……」


そう返した後で、アズール先輩は「ふふふ」と笑い出す。


アズール
「それにしても、先程の貴方はひどく怖がっていましたね。まるで肉食獣に追い詰められた小動物のようでしたよ」


ユウ
「あー……あながち間違ってないです」


だからって笑わなくても良くない?


寮長会議で見せた営業スマイルといい、この人も中々クセがありそう……


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