【TWISTED-WONDERLAND】夢物語ヒロイン!
第8章 【荒野の反逆者】前編
ユウ
「まぁ、今日の学園長の反応を見るに、ちゃんと探してくれてるのか不安だけど」
グッ
ユウ
「!」
デュースの手が私の肩を掴んだ。
デュース
「僕たちで力になれることがあれば、いつでも頼れよ」
ユウ
「!」
目が合った青い瞳は真剣そのもので、デュースの優しさが伝わってくるよう……
ユウ
「ありがとう」
あ〜、泣きそう……その気持ちだけで有難いや。
エース
「ま、厄介事はゴメンだけど」
ユウ
「エースも助けてくれるの?」
エース
「……まー、ユウにはリドル寮長との件で、色々世話んなったし。借りを返すてきな?」
エースは頭をかきながら、そう言って私から目を逸らす。
照れてんのかな?
ユウ
「あはは!ありがと!」
照れ隠しするエースがおかしくて、私は笑いながら2人に感謝した。
元の世界に帰れるか、不安はまだあるけど……頼れる人が居てくれるだけで、元気が出てくる。
私も、魔法を知らないからって甘えてないで、ちゃんと頑張らないとね。
改めて決意して、私は自分に頷いた。
エース
「……ユウはさ、帰る方法が見つかったら、すぐ帰んの?」
ユウ
「それは……」
顔を上げると、エースと目が合った。
ユウ
「うん……多分、すぐ帰ると思う」
エース
「何で?」
え、何で?何でって……
ユウ
「帰りたい、から?」
私が答えると、エースは何故か不機嫌そうな顔をする。
エース
「卒業せず帰るつもりかよ。方法がわかれば、いつでも帰れんだろ?」
ユウ
「うっ……」
デュース
「確かにそうだな。それに、グリムのこともある」
ユウ
「それは、そうなんだけど……」
どう答えるべきか……
私が頭を悩ませてた……そんな中、
クロウリー
「あ!ここに居ましたか!」
後ろから、学園長の大声が聞こえてきた。
「「「!?」」」
私たちが驚いて振り返ると、猛スピードでこちらに走ってくる学園長が見える。