【TWISTED-WONDERLAND】夢物語ヒロイン!
第8章 【荒野の反逆者】前編
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【HEROINE side】
放課後になり、私とグリムはエース、デュースと一緒に学園長室へ向かった。
デュース
「学園長、失礼します」
ユウ/エース
「失礼します/失礼しまーす」
ここに来るの、退学騒ぎ以来だ。
クロウリー
「皆、揃っていますね。では、早速本題に入りますが……」
学園長は椅子から腰を上げると、こちらに歩み寄り私達の前に立った。
クロウリー
「先日のハーツラビュル寮の一件が一段落ついたので、君たちにもきちんと話をしておこうと思いまして。魔法士になるからには、ローズハートくんが陥った暴走状態については詳しく知っておく必要があります」
ユウ
「………」
私は魔法士にはなれないけど……
デュース
「オーバーブロット、でしたっけ」
クロウリー
「ええ、そうです」
エース
「オレも兄貴から話を聞いた事くらいはあったけど、ブロットが溜まりすぎると、まさかあんな風になるなんてなぁー。マジで闇堕ちバーサーカー状態ってカンジだったね」
グリム
「なあなあ、まずブロットってなんなんだゾ?」
ユウ
「それ僕も聞きたかった」
知らないワードばっか並べられると、もう何が何やら!
クロウリー
「そうでした。ユウくんとグリムくんは、そこから説明が必要でしたね。では教えてさしあげましょう。私、優しいので」
ユウ
「ありがとうございます」
学園長のこの台詞も、もう聞き慣れちゃったな〜。
クロウリー
「ゴホン。ブロットというのは、魔法の使用に伴う廃棄物のようなものです」
ユウ
「廃棄物……」
クロウリー
「例えば、自動車は燃料を消費して走り同時に排気ガスを吐き出しますよね。魔法は魔力を消費して発現し、同時にブロットが吐き出される……と考えると分かりやすいでしょうか」
ユウ
「なるほど」
だからblot(シミ/汚れ/汚点)か……
ユウ
「廃棄物というより、排泄物っぽい」
クロウリー
「やめなさい。汚らしい」
ユウ
「すみません」