【TWISTED-WONDERLAND】夢物語ヒロイン!
第1章 【WelcomeToTheVillains'World】前編
ゴーストA
「ナイショ話なら俺達も入れてくれよ〜」
ユウ
「グリム、後ろ!」
グリム
「ふなぁああっ!来るんじゃね〜〜〜っ!!」
私はゴーストの動きをよく見て、接近してくる方向をグリムに伝えていった。
炎でゴーストを追い払えることに気付いたグリムが、得意げな顔をする。
グリム
「よっしゃー!やっぱりオレ様は、天才大魔法士なんだゾー!このグリム様の手に掛かれば、ニンゲンの指示なんてなくったってヨユーなんだゾ!」
ユウ
「…………」
調子に乗ってるな、この猫。
グリム
「ニャーッハッハッハ!」
そんなグリムの背後にゴーストが迫る。
ゴーストC
「ギャーハハハハ!」
グリム
「ふなぁーーーーッ!??」
背後からゴーストに脅かされ、グリムが目を白黒させた。
グリム
「おおおおおおおい、オマエ!ゴーストが来てるなら、ちゃんと教えるんだゾ〜!」
ユウ
「え?でも私の指示なんていらないんじゃ」
グリム
「いいから教えるんだゾ〜!」
涙ながらに訴えられ、私は少し笑って大人気なかったと反省する。
ユウ
「左からくるよ!」
グリム
「ふな゙ぁ〜!」
グリムは、私の代わりに戦ってくれてるんだ……私も、ちゃんと協力しなきゃ!
グリム
「ふな〜〜〜〜っ!」
ゴーストB
「アチチチチッ!」
ゴーストC
「アチッ!」
グリム
「す、すごい!効いてるんだゾ!」
学園を騒がせただけあって、グリムの炎はやっぱり強力で、向けられたゴーストは悲鳴を上げながら退いていく。
グリム
「おい、オマエ!次はどうするんだ!」
ゴーストの勢いがなくなって来てる……今がチャンスだ!
ユウ
「グリム!一気に畳みかけて!」
グリム
「わかったゾ!」
グリムが毛を逆立たせて力を込める。
グリム
「ふっぬぬぬぬぬぬ…くらえ〜〜〜〜〜〜〜っ!!」
そして、ゴーストを一気に蹴散らした。