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【TWISTED-WONDERLAND】夢物語ヒロイン!

第8章 【荒野の反逆者】前編


ユウ
「なんだか壮大な夢だったなぁ」


話に飽きたのか、ゴーストたちはまたフワフワと飛んで部屋から消えて行った。


グリム
「ンゴニャ〜……どうだぁ……グリム様の力、思い知ったかぁ……」


ユウ
「でっかい寝言!」


グリムったら、夢の中でも暴れてるのかな……


グリム
「暴君リドルをこらしめてやったゾ〜……」


まさかの対リドルくん!


ユウ
「グリム〜、起きて〜」


グリム
「ふがっ!?……あれ?オンボロ寮?」


目覚めたグリムは、ゆっくりと起き上がるとまだ眠たそうに目を擦った。


グリム
「なんだぁ〜、夢かぁ……リドルなんかメじゃない最強魔法士になれたと思ったのに。ガッカリ」


ユウ
「グリム〜……リドルくんは、もう暴君じゃないって」


グリム
「よしっ!じゃあ気を取り直して」


無視すんな!


グリム
「今日も、大魔法士になるために学園へいこう!なんだゾ〜」


張り切るグリムは、憎めない可愛いらしい笑顔で、ベッドから飛び降りた。


ユウ
「ハァ……」


言いたかった文句を溜息に変えて、私は登校の準備を始めた。


◇◆◇◆◇◆


オンボロ寮を出ると、そこにはエースとデュースの姿。


エース
「お、出てきた出てきた」


デュース
「ユウ、グリム、おはよう」


1週間近くオンボロ寮で一緒に過ごした名残りで、気付いた時には2人とは一緒に登下校するようになってた。


ユウ
「おはよ!エース、デュース」


グリム
「おはようなんだゾ」


私とグリムが2人の近くまで歩いてくと、2人は私を見て首を傾げた。


理由は多分、私の格好がいつもと違うから!


エース
「あれ?ユウ、それ……」


ユウ
「あ、気付いた?どうどう?」


私はブレザーの前を開いて、2人の前でくるりと回ってみた。


制服の他に新しく身に付けた、ベストと腕章を見てもらうために。


デュース
「それ、どうしたんだ?」


ユウ
「昨日、学園長が支給してくれたんだ〜。ベストと腕章ってカッコいいから、ずっと付けてみたかったんだよね」


ベストも腕章も、寮ごとに支給されるものだから、ずっと私には与えられていなかった。


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