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【TWISTED-WONDERLAND】夢物語ヒロイン!

第7章 【真紅の暴君】後編


リドル寮長が、私の白薔薇を持っていない方の手を取り、ギュッと両手で握る。


リドル
「ボクは、キミの勇敢さと、優しさに、惹かれたんだ。尊敬する人と友達になりたいと思うのは、当然のことだろう」


ユウ
「そっ、そう……ですか……」


何でこんな時だけ照れずに真剣に言えるのこの人!?


ユウ
「……尊敬なら、僕も貴方にしてます」


私は赤い顔を見られるのを覚悟して、リドル寮長と目を合わせた。


ユウ
「じゃあ、今から僕たち友達ですね」


リドル
「……うん」


リドル寮長は嬉しそうな顔をすると、手元に目を落として……慌てたように私から手を離した。


そんな恥ずかしがることないのに……


一度「ゴホン」と咳払いをして、リドル寮長が再度私を見る。


リドル
「と、友達になったなら……これから、その敬語はやめてくれないかな」


ユウ
「え゙っ……それはちょっと」


リドル
「リドル寮長という呼び方も改めてくれ。キミには……ユウには、ただリドルと呼んで欲しい」


なんか突然スラスラ言い始めたぞ……!?


ユウ
「わ、わかった……口調は改める。でも、呼び捨てはさすがにハードル高いから……」


リドル
「………」


リドル寮長がムッとした表情を浮かべる。


そんな顔しないで!!!


ユウ
「……じゃあ、えっと……リドルくん」


「これで許して」と、私は耐えきれずに手で顔を隠した。


リドル
「……まあ、仕方ない。今はそれで許してあげるよ」


ユウ
「ありがとうござ……じゃなかった。あ、ありがとう」


リドル寮長……もといリドルくんは、言い直す私を見て満足そうに頷く。


あれ?なんかさっきまでと立場逆転してない?


気質というか気風というか、もうそういうものなのかもしれない。さすが寮長だな〜と思った。


ユウ
「この薔薇のお礼に……僕、今度マロンタルト作って持ってくるね」


リドル
「え?」


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