【TWISTED-WONDERLAND】夢物語ヒロイン!
第7章 【真紅の暴君】後編
◇◆◇◆◇◆
夕刻
楽しい時間はあっという間に過ぎて、パーティはお開きになった。
トレイ
「よし、みんな片付けるぞ」
トレイ先輩の掛け声で、ハーツラビュルの人達は一斉に片付けを始める。
パーティが伝統行事ってだけあって、皆すごいテキパキしてた。
ユウ
「僕も手伝います!」
ケイト
「ありがと♪それじゃあ、お皿さげるの手伝ってくれる?」
ユウ
「はい」
早速取り掛かろうと、私は近くのテーブルに向かった。
リドル
「ユウ・クラシロ」
ユウ
「!」
そこで、リドル寮長に声をかけられる。
私が振り向くと、リドル寮長はジッと私を見てた。
ユウ
「え、と……」
今日、何度かこうして見られることがあったけど……何の用で私に話しかけたんだろ?
うう、やっぱりリドル寮長と面と向かうのは緊張する……
リドル
「……キミと少し、話がしたい。一緒に来てくれないか」
ユウ
「え……でも、」
私がケイト先輩の方を見ると、ケイト先輩は笑顔でヒラヒラと手を振ってた。
ケイト
「いいよいいよ、こっちは気にしなくて。リドルくんと、ごゆっくり♪」
なんかケイト先輩がいつにも増してニコニコしてるのが気になるけど……
ユウ
「わかりました」
ここは、リドル寮長について行こう。
私だって、リドル寮長とちゃんと話したいし……
リドル
「こっちへ」
リドル寮長は踵を返して、薔薇の迷路の方へ歩いて行く。
私もその後を追って、薔薇の迷路に入った。
ケイト
「じゃあ、ユウちゃんの代わりにグリちゃん、こっち手伝ってね〜」
グリム
「ふなっ!?何でオレ様が!?」
背中越しにそんな会話が聞こえた。
◇◆◇◆◇◆
スタスタと歩いていたリドル寮長が、足を止める。
そこは丁度、エースとデュースがリドル寮長に決闘を挑み、リドル寮長がオーバーブロットしてしまった場所だった。