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【TWISTED-WONDERLAND】夢物語ヒロイン!

第7章 【真紅の暴君】後編


トレイ
「リドルが薔薇を塗るなんて、いつぶりだ?」


リドル
「さあね。寮長になってからは寮生に任せきりだったから……」


ユウ
「リドル寮長って、入学して1週間で寮長になったんですよね……?」


つまり、約1年ぶり?


ケイト
「たまにやるなら楽しいよ。ま、今日は手のかかる1年生がいるけどね」


エース
「それ、もしかしてオレ達のこと?」


ユウ
「一括りにしないで!ケイト先輩、僕は違いますよね!?」


ケイト
「いや〜、ユウちゃんも中々だと思うけど」


ユウ
「ええ!?」


なんかショック……


グリム
「散々塗らされたんだから、ぜ〜ったいリドルよりオレ様の方が上手いんだゾ!」


リドル
「フフフ。それじゃあ、お手並み拝見といこう」


みんなはマジカルペンを、私は刷毛を手に持った。


リドル寮長だけは、マジカルペンの代わりに魔法石のついた杖を手に持ってる。


そして、みんなで薔薇の色塗りを始めた。


魔法が使えない私は、一番端の薔薇の木の一番端の薔薇たちをチマチマとペンキで塗り替えてく。


……私、いる意味ある?寧ろ邪魔になってない?


グリム
「ふな〜っ!どうだ!」


リドル
「その程度の実力じゃあ、まだまだだね」


私は、グリムに手本を見せるように魔法を使う、リドル寮長を見つめた。


ハートを象った王笏のような杖を持つリドル寮長の姿は、寮服と相まって、まるで童話の中の王様のようだった。


リドル寮長は誰よりも手早く、誰よりも的確に、薔薇を赤く変えて行く。


やっぱり、カッコイイなぁ……


リドル
「そこ、塗りが甘い!もっと濃い赤でムラ無く塗るんだ!」


ユウ
「!!!」


デュース
「は、はい!」


な、なんだ、デュース達か……


私は驚きでドキドキと鳴る胸を、そっと撫で下ろす。


ビックリした〜!見つめてたのバレたのかと思った〜!


エース
「ちょっ、やっぱ厳しいじゃん!少しは優しくなると思ってたのに!」


ケイト
「まーまー。これがウチの寮長の持ち味だから」


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