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【TWISTED-WONDERLAND】夢物語ヒロイン!

第7章 【真紅の暴君】後編


ユウ
「グリム、デュース、聞いた?今の聞いた?」


デュース
「聞いた」


ユウ
「自分は、面倒臭がった上トレイ先輩や僕達に手伝わせたくせに……リドル寮長には、『一人で作れ』だって!」


グリム
「ひでーヤツなんだゾ」


デュース
「元はといえば、自分の盗み食いから始まったってことを忘れてるんじゃないか?」


ユウ
「あ!そういえば、エース結局リドル寮長に謝ってなくない!?」


エース
「外野は黙ってろっ!」


エースが私達を睨んでくるけど、全然怖くない。


グリム
「わかった!エースのヤツ、リドルにタルト作って来させて、目の前で捨てる気なんだゾ!」


ユウ
「うわぁ、何それ酷い!」


デュース
「エース、何もそこまで……」


エース
「んなことするわけねえだろ!!!」


エースがキレるのを見て、私達はいったん茶番をやめた。


エース
「とにかく!ちゃんと作って来いよ」


エースは、再度リドル寮長の目を見つめる。


エース
「いい?わかった?」


リドル
「……うん。わかった」


最後までエースは偉そうだった。


でも、まぁ……これで良いのかな。


クロウリー
「うんうん。歩み寄りは美しきかな。これで一件落着ですね」


ユウ
「はい」


腕の傷がズキッと痛んで、私は思わず顔を顰める。


この学園に来てから怪我してばっかりだな〜、私……


ユウ
「……あれ?そういえば……」


グリム
「?どうしたんだゾ?」


いつの間にか、あの目眩も治まってることに気付いた。


ユウ
「……ううん。何でもない」


グリムにそう返しながら、私は考える。


あの目眩は、一体何だったんだろう……?


夢を見ているような、見たこともない景色が頭の中に浮かんできて……その時は気を失ってたはずの、リドル寮長の声が確かに聴こえた。


それはまるで……リドル寮長の感情と、繋がってるような感覚だった。


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