【TWISTED-WONDERLAND】夢物語ヒロイン!
第7章 【真紅の暴君】後編
「「「「「ええええええええ〜〜〜!!!??」」」」」
学園長の発言に、私達は一斉に驚愕した。
決闘ってなに!?エースが寮長……!?
クロウリー
「こらっ!声が大きい!」
ユウ
「すっ、すみません……」
慌てて口を押さえたけど、まだ驚きは覚めない。
エース
「学園長が変なこと言うからだろ」
クロウリー
「変でもなんでもありませんよ。ローズハートくんだって、そうやって寮長の座を手に入れたんですから」
当たり前とでも言うように、学園長の態度は平然としてる。
デュース
「そういえば、ナイトレイブンカレッジはどうやって寮長を決めているんですか?」
グリム
「たしか、リドルは入学して1週間で寮長になったって言ってたんだゾ」
クロウリー
「前寮長に指名されたり、現寮長に決闘で勝利したりなど、他にもいくつか方法はあります。決闘というのはシンプルな方法の1つですね」
生徒会長みたいに、選挙とかで決めるわけじゃないんだ……これも、魔法士養成学校だから、なのかな。
ユウ
「決闘……」
不穏な響きに、私はなんとも言えない気持ちになった。
エース
「でも、魔法による私闘は禁止なんじゃ?」
クロウリー
「私闘はね。正式な手順を踏み学園長立ち会いのもと行われる決闘なら、話は別です」
トレイ
「たしか決闘の相手に事前にハンデをかすことは禁じられているから、リドルに謝ることなく首輪を外してもらうこともできるな」
ユウ
「なるほど」
それは、エースにとっては良い話かも?
トレイ
「いや、でも……」
トレイ先輩は、いまいち賛成出来ない様子。
私も、決闘はなんだか違う気がしてるんだけど……他に方法が思い付かない以上、反対はできない。
クロウリー
「寮長に挑む権利は、入学した瞬間から全生徒に与えられていますよ」
学園長が、エースの方を見る。
クロウリー
「どうしますか?トラッポラくん。ローズハートくんに挑みますか?」
エース
「……おっし。ならいっちょ、やってやろうじゃん」
エースは、覚悟した表情でそう答えた。