【TWISTED-WONDERLAND】夢物語ヒロイン!
第6章 【真紅の暴君】中編
チェーニャ
「おみゃー、随分と面白い顔しとるにゃあ」
ユウ
「え?……あ、」
そういえば、今の私は頬も目も腫れた酷い顔をしてるんだった。
私は恥ずかしくなって、腫れた顔を隠すように俯く。
ユウ
「すみません、あんま見ないでください……」
チェーニャ
「そんだけ腫らしとったら後が大変だぜー?」
チェーニャさんが手を伸ばし、私の腫れた頬に触れる。
チェーニャ
「早く冷やした方が良いにゃあ」
バシッ
ユウ
「っ!」
チェーニャさんの手を、横からエースが振り払った。
驚く私の前に出て、エースはチェーニャさんを睨みつける。
エース
「オレらは、暴君に理不尽な目に遭わされて機嫌が悪いんだよ。どっか行け」
ユウ
「エース、そんな言い方しなくても……」
エース、なんか怒ってる?……別に、チェーニャさんに何かされたわけじゃないのに……
チェーニャ
「リドルが暴君……フフフ。まあ、そう言えなくもないかもしれないけどにゃあ。ちっこい頃から、あいつは真面目なヤツだもんで……フフフ」
ユウ
「小さい頃から?」
デュース
「何か知ってるのか?」
チェーニャさんは、リドル寮長のことを小さい頃から知ってるってこと?
チェーニャ
「知っとるといえば知っとるし、知らないといえば知らにゃあ」
グリム
「どっちなんだゾ」
言葉がふわふわした人だな!
チェーニャ
「なあにぃ?君ら、リドルについて知りたぁの?」
エース
「ああ知りたいね!どうやって育てりゃ、あんな横暴に育つのか」
チェーニャさんが、ハーツラビュル寮のある方を指差す。
チェーニャ
「それじゃあ、あの眼鏡に聞いてみにゃあ」
ユウ
「!」
デュース
「眼鏡って……クローバー先輩のことか?」
トレイ先輩…………
チェーニャ
「あいつは、リドルがちっちゃい頃からよう知っとるよ。リドルについて知りたいなら、俺ならまずあの眼鏡に聞くにゃあ」