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【TWISTED-WONDERLAND】夢物語ヒロイン!

第1章 【WelcomeToTheVillains'World】前編


クロウリー
「さあ、扉の中へ。強く故郷のことを念じて………」


これが夢なのか現実なのか、いまだよく分かってないんだけど……まぁ、帰ってみれば分かるでしょ!


私はほっと息を吐き、闇の鏡の前に立った。


言われた通り、自分の家と自分の部屋を頭に思い浮かべる。


クロウリー
「さあ闇の鏡よ!この者をあるべき場所へ導きたまえ!」


闇の鏡
「………………」


ユウ
「……?」


あれ?


クロウリー
「ゴ、ゴホン……もう一度。闇の鏡よ!この者を……」


闇の鏡
「どこにもない……」


クロウリー
「え?」


今なんて……


闇の鏡
「この者のあるべき場所は、この世界のどこにも無い……無である」


ユウ
「はぁ!?」


クロウリー
「なんですって?そんなことあり得ない!ああ、もう今日はあり得ないのオンパレードです」


闇の鏡
「………………」


ガシッ


ユウ
「そ、そんなことないでしょ!?帰れるでしょ!?もっとよく探してみてよ!きっと小さい家だから見落として……」


クロウリー
「こら、やめなさい!闇の鏡に乱暴は許しませんよ!」


私は闇の鏡に詰め寄ったけど、クロウリーさんに引き剥がされた。


クロウリー
「私が学園長になってから、こんなことは初めてでどうしていいか……そもそも貴女、どこの国から来たんです?」


ユウ
「日本です」


国名を聞かれるってことは、ここはやっぱり日本じゃないのか……雰囲気的にイギリスっぽいもんね。


クロウリー
「……聞いたことのない地名ですね」


ユウ
「What's!?」


クロウリー
「私は、世界中からやってきた生徒の出身地は全て把握していますが、そんな地名は聞いたことがない。一度図書館で調べてみましょう」


な、なるほど……そりゃアジアの小さな島国なんて、ヨーロッパで存在が知られてない地域があったって不思議じゃないもんね……


『この者のあるべき場所は、この世界のどこにも無い』


『無である』


闇の鏡の言葉が、私の頭の中でグルグルと回っていた。


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