第1章 【WelcomeToTheVillains'World】前編

生徒A
「ドラコニアって……まさか、“あの”マレウス・ドラコニア？」


生徒B
「この学校に通ってるってマジだったのかよ」


生徒C
「怖えぇ……」


新入生達が騒ついてる……なんか有名な人らしい。


その時、外から一人の生徒が現れた。


老人口調の男
「──おお、やはり。もしやと思って来てみたが、マレウスは来ておらなんだか」


背格好が低いのに古風な喋り方がアンバランス……でも声の音程は低いから合ってるような気もする。


老人口調の男
「また、式典の知らせが届いていなかったとみえる」


アズール
「申しわけありません。決して仲間外れにした訳じゃないんですよ」


リドル
「どうも彼には、声をかけづらいオーラがあるんだよね」


結局仲間外れにしてるんじゃん！


老人口調の男
「まあよい。ディアソムニア寮の者は、わしに付いてくるがいい。……あやつ、拗ねていなければ良いが……」


そうして寮長さん達が新入生達を連れてそれぞれ出て行き、鏡の間には私とクロウリーさんだけが残った。


クロウリー
「──さて、ユウさん。大変残念なことですが……貴方には、この学園から出て行ってもらわねばなりません。魔法の力を持たない者をこの学園へ入学させるわけにはいかない」


ユウ
「はい」


喜んで！←


ユウ
「最初からおかしいと思ってましたし……それにこの学校って、見るからに男子校ですよね？私、女だし、絶対に違うなってここに来た時も思いました」


クロウリー
「え？貴方、女性だったんですか？」


やっぱ気付かれてなかったかー……ちょっとムカつくけど、まぁ気にしないでおく。


クロウリー
「本当に間違いだったようですね……まあ、心配はいりませんよ。闇の鏡が、すぐに故郷へと送り返してくれるでしょう」


ユウ
「はい！」


やっと帰れる！