【TWISTED-WONDERLAND】夢物語ヒロイン!
第6章 【真紅の暴君】中編
グリム
「オレ様やりたくねぇんだゾ〜!」
ユウ
「パーティ参加出来なくなっても良いの?ご馳走食べれなくなるよ」
グリム
「ぐ、ぐぬ……」
渋々といった様子で、グリムは大人しくなる。
面倒より食欲が勝ったみたい。
ケイト
「作業の前にマジカメ更新……といきたいところだけど、花がしぼむ前に急げ急げ〜!」
私達は、一昨日と同じように白薔薇を赤く塗り直していった。
デュースとグリムは魔法で、エースと私はペンキと刷毛で。
デュース
「赤……赤……それっ!」
デュースがマジカルペンを振り、魔法で白薔薇を赤に変えた。
ケイト
「お、イイカンジ!これなら、お茶会の時間に間に合いそう」
エース
「あんだけ塗らされたら、誰でも上手くなりますって」
ユウ
「エースもムラなく塗れるようになったね」
マロンタルト作りの時と思ったけど、エースって器用だな〜。
グリム
「おりゃっ!おりゃ〜っ!」
グリムも魔法を使い、白薔薇を赤く変える。
ケイト
「あはは、グリちゃんも絶好調じゃん♪」
ケイト先輩に褒められて、グリムが得意げな顔をする。
調子に乗って、また失敗しなきゃいいけど……
私がそう思ったのは杞憂で、デュースもグリムも失敗なく色変え魔法を使っていた。
一昨日よりもずっと早く、薔薇を塗る作業が進んでく。
デュース
「よし、これが最後の薔薇だ!赤くなれっ!」
デュースが最後の一輪を赤く変えて、作業終了!
グリム
「ふな〜。大変だったけど、なんとか終わったんだゾ」
ユウ
「グリムもお疲れ様。ちゃんと逃げずに頑張ったね」
私が頭を撫でてやると、グリムに「オマエ、オレ様を馬鹿にしてるんだゾ!?」と怒られた。
エース
「ケイト先輩、これで文句ないでしょ?」
ケイト
「そうだね〜。けーくん的には……」
ケイト先輩が、私達に向かってニコッと笑う。
ケイト
「頑張りも含めて、はなまるっ!1年生ちゃんたち、お疲れ様♪」
私はほっと息を吐いて、その場でぐっと伸びをした。
パーティ開催まで、あと少し。