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【TWISTED-WONDERLAND】夢物語ヒロイン!

第6章 【真紅の暴君】中編


ユウ
「匂いを嗅いで、その人は私に一切魔力が無いことを確認してました。元の世界じゃあり得なかったけど、この世界には動物の耳や尻尾を持った人が居ます。その人達が、動物並に鼻が利くなら……」


フェイン
「匂いで、君が女の子だってバレてしまうかも……と言いたいんだね」


私は、フェイン先生に頷いた。


もし匂いで性別が分かるなら、既にあのレオナって人にバレてしまった可能性がある……


フェイン
「はぁ……クロウリーめ、大事なこと言い忘れやがって」


ユウ
「え?」


フェイン先生は何事か呟いた後、私に向かって笑いかけた。


フェイン
「確かに、君が懸念する通り、この学園には嗅覚の鋭い子も多くいるけど……大丈夫。それについては、学園長が対策してくれてるよ」


ユウ
「対策……?」


フェイン
「君が持ってるマジカルペン」


フェイン先生が、私の胸元……胸ポケットのマジカルペンを指差す。


フェイン
「その魔法石を媒介して、学園長は君に魔法をかけてるんだ。簡単に言えば、匂いを誤魔化す魔法」


ユウ
「ええ!?そ、そんなことが!?」


いつの間に……いや、もしかしたら貰った時から既に?


早く言っといて欲しかった!!


フェイン
「単純な魔法だけど、学園長がかけてるんだから強力だよ。ただし、魔法石を遠くにやってしまったら効果は無いから、そのマジカルペンはなるべく手放さないように」


ユウ
「はい!わかりました!」


私は何度も頷いてマジカルペンを握り締めた。


フェイン
「うん。良い返事」


ユウ
「色々と、ありがとうございました」


フェイン
「どういたしまして。また、いつでもおいで」


フェイン先生に一礼して、私は医務室を後にした。


◇◆◇◆◇◆


医務室から出た後、私はオンボロ寮に戻ろうと歩き出す。


ユウ
「……あれ?」


歩いてく途中、学園の中庭にグリム達の姿を見つけた。


「先にオンボロ寮に戻ってるぜ」って言ってたのに、どうしたんだろ?


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