【TWISTED-WONDERLAND】夢物語ヒロイン!
第6章 【真紅の暴君】中編
この世界じゃ、魔法とかで長く生きてる人もザラにいたりするのかな……?
フェイン
「フフフ……」
ユウ
「?」
突然、フェイン先生がクスクスと笑い始める。
ユウ
「なんですか?」
フェイン
「いや〜、女の子と話すの久しぶりだから楽しくて♪」
ユウ
「えええ」
フェイン先生の言葉に、私は顔を顰めた。
そりゃ私は女ですけど、そんな楽しいような話はしてないよね……
フェイン
「あ、警戒してる?心配しなくても、生徒に手を出したりしないよ。それに、君ぐらいの子は守備範囲外だし……だから安心してね!」
フェイン先生はサムズアップして、そんなことを言ってくる。
ユウ
「それって年齢の話ですか?それとも体型の話ですか?」
フェイン
「んー、どっちもかな」
ムカッ
フェイン
「ちなみに俺の理想は、さっき俺が変身した美女ね」
ユウ
「コーヒーご馳走様でした。帰ります」
席を立って、私は出入口に向かって歩き出した。
フェイン
「うわ、怒らないでよ。ここで君を好みのタイプって口説く方が問題アリでしょ?」
ユウ
「どいつもこいつも、人をチビだとかチンチクリンだとか、子供扱いして……めっちゃムカつきます!」
フェイン
「心配しなくても、ユウちゃんは可愛いよ?俺も同世代だったらアタックしてたって、多分」
ユウ
「慰めは結構です〜!」
どーせ私はチビですよ。胸だってペッタンコの子供体型ですよ!
ドアに手をかけた時、私はふとあることを思い出して足を止めた。
そういえば、聞いておきたいことがあるんだった……
フェイン
「?」
ムカつくのは一旦置いておいて、私はフェイン先生を振り返る。
ユウ
「本当は、学園長に聞こうと思ってたことがあるんですが……」
フェイン
「俺にわかることなら、何でも教えてあげるよ」
ユウ
「昨日、私……一人の先輩に、匂いを嗅がれたんですけど……」
フェイン
「!……あー、なるほど」
フェイン先生は、私が何を言いたいか分かったみたい。