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【TWISTED-WONDERLAND】夢物語ヒロイン!

第6章 【真紅の暴君】中編


フェイン
「新入生のユウ・クラシロは、空間転移魔法の影響で記憶の一部を失っている。記憶が戻るまで故郷に帰ることが出来ないから、学園は特例措置として君の入学を許可した。──という風に、各寮長には伝えてある」


そういえば昨日、リドル寮長が「学園長から話を受けている」って言ってたっけ……


フェイン
「だから君も、自分について話す時はこの設定で通してね」


ユウ
「わ、わかりました」


性別と異世界のことは秘密に、故郷に帰る方法を探してるってことは隠さなくても良い、と……


フェイン
「それにしても、可愛い女の子に男のフリしろだなんて、学園長も無茶言うよなぁ」


呆れたように言いながら、フェイン先生は残りのコーヒーを飲み干した。


フェイン
「必要な下着とか生理用品とかは、俺が責任を持って用意するから……間違っても購買部で探したりしないように」


ユウ
「ありがとうございます」


危なかった……フェイン先生が居なかったら、マジで購買部で買ってたかも……


フェイン
「下着は後で一通り寮に届けるけど、生理用品の方は必要な時にここに取りに来てくれる?持ち歩くのは心配でしょ?」


ユウ
「そうですね……」


フェイン
「それと、この医務室の奥にあるドアは、俺が使わせてもらってる準備室に繋がってるんだけど、トイレが備え付けられてるんだ。生理中はそこを使うように。他の生徒は近づかないから、安心して」


ユウ
「はい……ありがとうございます」


細やかな気遣いに、私は心から感謝した。


学園長が言ってた通り、フェイン先生は心強い味方だ。


フェイン
「他にも困ったことがあれば、いつでも相談に乗るよ。特に、学園長が使いものにならない時とかね」


ユウ
「……さっきから思ってましたが、フェイン先生なんだか学園長に辛辣ですね」


フェイン
「あはは、まぁアイツとは長い付き合いだから、遠慮なく言えるってだけだよ」


ユウ
「フェイン先生って何歳なんですか?」


フェイン
「さて何歳でしょう」


若そうに見えるのに、学園長ばりに分からない人だ。


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