【TWISTED-WONDERLAND】夢物語ヒロイン!
第6章 【真紅の暴君】中編
さっきの美女がこの男性に……いや、この人も顔整ってるけど、なんか見た目が派手で……
私がじーっと先生の顔を見つめてたら、フェイン先生はニコッと笑った。
フェイン
「そんなに俺の見た目が気になる?女の子に見つめられるのは悪い気しないけど、なんか照れちゃうな〜」
なんか軽い人だな、ケイト先輩みたい。
ユウ
「……フェイン先生は、私が女だって知ってるんですね」
フェイン
「ちゃんと学園長から聞いてるよ。君が女の子だってことも、異世界から召喚されたかもしれないってことも」
私は、思わずホッと息を吐いた。
久しぶりに、緊張せずに居られるや……
フェイン
「俺は学園長から、君の今後の扱いについて、君に説明するよう頼まれてる」
ユウ
「扱いって言い方がなんか嫌です」
フェイン
「偉そうな学園長でごめんねー」
「あはは」と笑いながら、フェイン先生はコーヒーを一口飲んだ。
フェイン
「じゃ、君の秘密について話そうか」
私も一口飲んでから、フェイン先生に頷く。
フェイン
「まず、グリムくんと学園長を除くと、君が女の子であることを知ってるのは俺だけだから、覚えておいて」
ユウ
「え……他の先生方は、知らないんですか?」
フェイン
「そう。俺以外の教員は、君が異世界から召喚されたかもってことは知らされてるけど、実は女の子なんだよねってことは知らない」
どうして、学園長は他の先生に知らせなかったんだろ……
フェイン
「魔法士養成機関に魔法を使えない生徒を入学させるってだけでも問題なのに、男子校に女の子をとなると更に大問題だからね〜」
ユウ
「それは、勿論そうなんですが……でも……」
フェイン
「学園長は多分、トレイン先生から小言言われるのが嫌だったんだと思うよ」
ユウ
「そんな理由!?」
なんで人だ!
フェイン
「それと、生徒は寮長を含め、誰一人君の秘密を知らない」
ユウ
「!」