【TWISTED-WONDERLAND】夢物語ヒロイン!
第6章 【真紅の暴君】中編
翌日-放課後
学園長に言われた通り、私は学園の医務室に向かう。
グリムはエースとデュースに預けてるから、早めに済ませて戻らなきゃ……
ちなみに、グリムを預ける際にエースがまた交換条件を持ちかけてきやがったから、私は「寮に泊めてやった恩を忘れたのか!」と言って回避した。
学園長から生活費頂いてる身で、そう何度も奢れるかっての!
◇◆◇◆◇◆
医務室にたどり着き、私はドアをノックする。
???
「どうぞ」
ユウ
「失礼しまーす……」
医務室のドアを開けて、私は中へと入った。
???
「いらっしゃ〜い♡」
そこには、絶世の美女がいた。
ユウ
「え……!?」
思わず立ち止まって凝視してしまう。
艶やかな黒髪、すべすべの肌、長い睫毛、宝石のような瞳、ぽってりとした唇……なにより、完璧な顔面に合わさったスタイル抜群な体。
胸でっか!腰ほっそ!足なっが!
てか……女の人がいる!!??
ユウ
「あ、あなたが、フェイン先生ですか……?」
???→フェイン
「ええ、そうよ。あなたの相談相手になってあげてって、学園長から言われてるわ」
美女が私に一歩近づくたび、豊満な胸が揺れている。
フェイン
「会えるのを楽しみにしてたのよ。よろしくね、かわい子ちゃん♡」
私は、それを唖然と見ながら、一言呟いた。
ユウ
「……うそつき」
フェイン
「?」
ユウ
「学園長の嘘つきーーーー!!!!」
そして声の限り叫んだ。
ユウ
「教員にも関係者にも女性は居ないって言ってたじゃん!!居るじゃん!!思いっきり居るじゃん!!」
フェイン
「ちょっ!!いきなりどうしたの……」
ユウ
「なぁにが、生徒の衛生面に悪影響よ!!こんなっ、こんな美女が居たら、既に悪影響与えまくってんだろが!!!今更!私が女だって知ったって、誰も何とも思わんだろが!!!」
フェイン
「お、落ち着いて!」
ユウ
「私が男装した意味!!!ないじゃん!!!」
フェイン
「ねぇ……」
ユウ
「学園長の!!嘘つきーーーー!!!!」
しまいには涙を流して、私はその場に蹲み込んだ。