【TWISTED-WONDERLAND】夢物語ヒロイン!
第6章 【真紅の暴君】中編
エース
「しょーがねーだろ!あのソファ寝心地最悪だったんだよ」
ユウ
「しょーがないで人のベッドに潜り込むな!」
私の心臓に悪いんだよ!
トレイ
「じゃあ、デュースもお目付役としてユウの寮へ泊めてもらったらどうだ。副寮長の俺が、外泊許可を出してやるぞ」
ケイト
「トレイくんってば、新人ちゃんに甘くない!?」
デュース
「僕もですか……」
トレイ
「それでどうだ?ユウ」
ユウ
「うーん……まぁ、デュースが一緒なら……」
女ってバレる危険性も増える気がするけど、エースを見張ってくれるなら有難いし……
デュース
「ユウが良いなら……そうします」
デュースが答えると、トレイ先輩は「よし」と頷いた。
ケイト
「いいなー!ね、ユウちゃん、オレも行っていい?」
トレイ
「お前はダーメ」
ケイト
「ちぇ。さげぽよ」
ユウ
「いや〜、ウチの寮は暗いし、オンボロだし、マジカメ映え最悪なので、ケイト先輩はお気に召さないと思いますよ」
ケイト
「わー、耳が痛い。ユウちゃんって、意外と根に持つタイプ?」
答える代わりに、私はケイト先輩に向かってニッと笑ってやった。
トレイ
「じゃあ、ユウ。うちのが2人も邪魔して悪いが、よろしくな」
ユウ
「はい」
お詫びのマロンタルトを持って、ついでに余ったマロンタルトもお土産に頂いて、私達は大食堂を後にした。
◇◆◇◆◇◆
私とグリムは、エースとデュースを連れてオンボロ寮に戻った。
ユウ
「実は僕、今朝のうちに隣の部屋の掃除したんだよね」
エース
「え、マジ?やった!」
ユウ
「だから、エースとデュースはそっちの部屋使って」
ベッドも2つとも掃除しといて良かった!ナイス今朝の私!
デュース
「このオンボロ寮を1人で掃除してるのか?」
ユウ
「グリムが手伝ってくれないもんで」
グリム
「オレ様は天才だから、掃除なんてしたくないんだゾ」
ユウ
「掃除と天才関係ないからね!?」