【TWISTED-WONDERLAND】夢物語ヒロイン!
第6章 【真紅の暴君】中編
デュース
「昼休みだって、卵が食べれなくなったわけでもねぇのにイチャモンつけてきて……こっちは今、卵1パック全滅したんすけど?」
グリム
「そうだそうだ!」
ユウ
「ちょっ!2人とも!?」
うおおい!穏便に済ませようって気はないの!?
不良A
「んだと?俺のせいだって言いてぇのか?」
デュース
「はい。卵、弁償してください。あと鶏に謝ってください」
なんかよく分からないけど、デュース相当怒ってるっぽい……
不良B
「はぁ〜?卵ごときで大げさな」
デュース
「……あ?」
ユウ
「いや、昼間温玉1個で騒いだのそっち……」
不良B
「ああ?お前、今何か言ったか?」
ユウ
「いえ何も」
ガラの悪い先輩から睨まれて、私は目を逸らした。
ムカつくけど喧嘩はダメ、ムカつくけど喧嘩はダメ、ムカつくけど喧嘩は……
不良A
「まだ地面についてないから食えんだろ?細かいことごちゃごちゃ言うなよ」
不良B
「割る手間が省けてよかったじゃん!」
はーらーたーつー!!
不良二人
「あっはっはっは!」
ユウ
「っ……グリム、デュース、もう行こ……」
私は嫌気が差して離れたかったけど、腕を引いてもデュースは動かない。
デュース
「……ってんじゃねぇ」
不良A
「は?」
デュース
「笑ってんじゃねぇっつってんだよ!!アぁ!?」
ユウ
「でゅ、デュース!?」
デュースがキレた。
ドワーフ鉱山で見た時のようなキャラの変わりように、私は思わず掴んでた腕を離す。
デュース
「“ごとき”かどうかは、お前らが決めることじゃねぇ!この卵はなァ、ヒヨコになれないかわりに美味いタルトになる予定だったんだぞ!!わかってんのか、えぇ!?」
不良B
「ヒッ、き、急になんだコイツ!?」
ブチギレながら迫るデュースに、ガラの悪い先輩達は後退る。
デュース
「卵6個分。弁償しねぇっつーなら、6発てめーらをぶっ飛ばす」
不良A
「えっ、ハァ!?」
デュース
「歯ァ食いしばれゴルァ!!」