【TWISTED-WONDERLAND】夢物語ヒロイン!
第6章 【真紅の暴君】中編
トレイ
「あの店、だいたい何でも揃ってるから置いてると思うぞ。ついでに、他の買い出し頼んでいいか?」
トレイ先輩が、メモに買い出しの内容を書いていく。
トレイ
「牛乳2パック、卵2パック、アルミカップと果物の缶詰5つと……」
ついでの量じゃない。
デュース
「1人じゃ持ち切れそうにないな。ユウ、一緒に来てくれるか?」
ユウ
「うん、いいよ」
グリム
「オレ様も行くんだゾッ!もう粉をマゼマゼするの疲れた〜!」
購買部って初めて行くな〜……ついでに、寮に必要なものとか買っておこうかな。
◇◆◇◆◇◆
デュースとグリムと私の3人は、メインストリートを通って、購買部『Mr.Sのミステリーショップ』に辿り着いた。
早速中に入ってみる。
デュース
「すいませーん。……って、スゴい店だな」
ユウ
「わぁ……すご」
想像してた購買部とは全く違う内装に、私は思わず店内をキョロキョロ見回した。
アクセサリーのような小物から、奇妙な置き物、魔法石らしき石が付いた物や、ひとりでに宙に浮いてる物まで……
元の世界じゃ一度も見たことない、知らない物で溢れていた。
デュース
「髑髏の水晶に、魔術書……これ、何の剥製だ?」
ユウ
「僕に聞かないで」
グリム
「うわ〜。こんな店に、本当に生クリームなんか置いてるのか?」
確かに、食材的なものを置いてるようには見えない……
若干不安になってると、後ろから誰かに肩を叩かれた。
ユウ
「!?」
店主
「Hey!迷える小鬼ちゃん達、ご機嫌いかが?」
グリム
「ふな゙っ!びっくりした!」
振り向くとそこにいたのは、色黒で背の高い1人の男性。
店主
「ようこそ、Mr.Sのミステリーショップへ」
髑髏の飾りがついたハットに、紫のジャケット、目の周りを黒く塗って、逆に目の下と鼻先には白いペイントを施した奇抜な見た目。
店主
「今日は何をお求めかな。秘境のお守り?古代王のミイラ?それとも呪いのタロットカード?」
紫の瞳で私達を見つめ、店主らしき男性はニッと笑った。