【TWISTED-WONDERLAND】夢物語ヒロイン!
第5章 【真紅の暴君】前編
ケイト
「それをいうなら、ユウちゃんも背がちっちゃくて細いから、女の子に見えるよね」
ユウ
「え゙っ」
ヤバッ
デュース
「ユウが女の子……見えるか?」
エース
「全然。仮に女でも、こんなチンチクリン、オレは何とも思わないね」
ユウ
「チンチクリンは余計だ!」
2人には微塵も疑われてなくて、良かったといえば良かったけど、なんか納得いかない。
ケイト
「いやいや、やっぱ女の子に見えるって!」
私の顔を覗き込んで、ケイト先輩がじーっと見つめてくる。
ケイト
「男にしては、睫毛も長め?ほっぺも柔らかそう!ね、こっち向いてよく見せて?」
ケイト先輩が更に顔を近づけてくるもんだから、私は思わず仰け反って避けた。
近い近い近い!
トレイ
「ケイト、その辺にしとけ。ユウがまた引いてるから」
ケイト
「ちぇー」
トレイ先輩に言われて、ケイト先輩は唇を尖らせながら私から離れてく。
2度目の助け舟に、心の底から感謝した。
ケイト
「女の子といえば、西校舎の肖像画・ロザリアちゃんは中々レベル高いよ。興味あるなら紹介するけど。お見合いパーティセッティングしよっか?」
エース
「いらねーっす!!ロザリアちゃん可愛くても、平面なんでしょ!?」
エースってばさっきからチンチクリンとか平面とか……さては、あれだな。巨乳好きだな(偏見)
ケイト
「イケてるなら、平くてもいいじゃん」
そのセリフもどうかと思います!
ケイト先輩はあれだな。面食いだな(偏見)
ケイト
「ま、ポムフィオーレは顔面偏差値&美容意識ハンパない連中ってことで。寮長も、フォロワー数500万人いるマジカメグラマーだよ」
トレイ
「おいおい。顔面偏差値だけで話を纏めるな」
ここにいる4人も顔面偏差値高いように見えるのに、更に上がいると!?どうなってんのこの学校!
トレイ
「ポムフィオーレ寮は、魔法薬学や呪術が優秀な生徒が多いのも特徴だ」
ケイト
「あはは、そーでした」
私はゴクゴクと水を飲んで、色々あって荒ぶってた心を落ち着けた。
まったくもう、ケイト先輩は私の心臓に悪い……