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【TWISTED-WONDERLAND】夢物語ヒロイン!

第5章 【真紅の暴君】前編


グリム
「オレ様は天才だから授業なんか受けなくても、いざとなったらバーンとどデカイ魔法使ってやるんだゾ!」


ユウ
「登校1日目にしてサボリ〜!?」


嘘でしょ!?


デュース
「早速逃亡とは……あいつ、懲りないな」


エース
「プッ、監督生1日目にして監督不行き届きかよ」


ユウ
「あわわわわ、学園長に怒られる〜!」


早く連れ戻さなきゃ!


私が駆け出そうとしたその時、エースが私の肩を抱いて、顔を覗き込んできた。


エース
「ね、グリムを捕まえるの手伝って欲しい?」


ユウ
「お願いします!」


縋る思いでお願いすると、


エース
「オレ、購買のチョコレートクロワッサン」


デュース
「なら、僕は学食のアイスカフェラテで手を打とう」


なんて交換条件をつきつけられた。


ユウ
「ぐぬぬ………」


私の肩を抱いたまま、エースは窓の外のグリムを指差す。


エース
「ほらほら、グリムが逃げちゃうよ〜?いいの?」


ユウ
「……いくない」


エースとデュースが、2人してニヤッと笑う。


ユウ
「う〜……」


グリムはすばしっこいけど、私が追いかけられない程じゃない……でも火ぃ吹かれたら手がつけられないし、魔法が使えない私に対抗手段はないし、次の授業まであまり時間もないし……


ユウ
「よ……よろしくお願いします」


結局私は、2人の条件を飲むしかなかった。


エース
「交渉成立!」


私には無理だって、2人も分かってる筈なのに、それにつけ込んで条件を付けてくるなんて……


ユウ
「エースとデュースの意地悪!」


エース
「聞こえねーなー?」


デュース
「グリムを捕まえるのを手伝ってやるんだ。優しいの間違いじゃないか?」


ユウ
「優しくなーい!」


しまいには涙目になる私を、2人はニヤニヤしながら見下ろしてくる。


エース
「んじゃ、ダメダメ監督生殿の尻拭いといきますか。デュースくん」


デュース
「ああ、エースくん。昼食が楽しみだな」


この2人、こんな時だけ息ピッタリってなんなの!?


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