【TWISTED-WONDERLAND】夢物語ヒロイン!
第1章 【WelcomeToTheVillains'World】前編
赤髪の男
(入学式を脱走?……規律違反は許し難いな)
獅子の耳を持つ男
(チッ……何でもいいから、さっさと終わらせろ)
眼鏡の男
(僕としたことが、新入生の脱走を見逃してしまいましたか)
美しい男
(人騒がせな子ね)
タブレットの声
(こんな人数に注目されるとか……僕なら無理)
ターバンの男
(随分とちっちゃい奴だな〜)
学園長に促され、新入生は『闇の鏡』の前へと進んだ。
【HEROINE side】
鏡の間に着くと、そこには今の私が着てるのと同じローブを纏った人が沢山いて……部屋全体が暗いのも相まって、黒ミサみたいな空間が広がってた。
クロウリー
「さあ、寮分けがまだなのは君だけですよ」
寮分けって……
ユウ
「だから私は新入生じゃないんですって」
クロウリー
「狸くんは私が預かっておきますから、早く闇の鏡の前へ」
グリム
「ふぐぐー!!!」
ユウ
「グリムも私の使い魔じゃないですから!」
あーもう……仕方ない。
ここはとりあえず言う通りにして、入学式が終わってから、話をつけよう……他の生徒や先生の迷惑になったら悪いし……
私は、クロウリーさんから離れて上級生らしき人達の間を抜けて、『闇の鏡』の前に立った。
闇と呼ばれるだけあって、その鏡は暗く、目の前に立った私の姿は映らない。
ユウ
「!?」
と思ったら、鏡の中に顔が!?
鏡の中に緑色の……炎みたいな揺らぎが見えたと思ったら、鏡の中に不気味な顔が浮かび上がった。
闇の鏡
「汝の名を告げよ」
これが、闇の鏡……?
ユウ
「……倉城悠です」
闇の鏡
「ユウ……汝の魂のかたちは………」
早く終われ〜……
闇の鏡
「…………………………………」
寮分けとかされても、私は入学しませんけどね!
闇の鏡
「わからぬ」